2018年9月 児童書新刊

※出版社HPに対象学年が載っていない本は、内容とページ数から推測して分類しています。
※新装版・復刻版・愛蔵版などは除いています。
※掲載は50音順です。内容紹介は基本的にAmazonから引用しています。

目次

低学年

『カテリネッラとおにのフライパン』剣持弘子[訳]

イタリアの昔話から、食べ物にちなんだ4話をチョイス。鬼から借りたフライパンに、お礼のドーナツを入れて返しにいったカテリネッラが、食い意地に負けてドーナツを食べてしまい、怖ろしい結末になる表題の話。他に、腕のいいパン職人が作ったパンでできた少女に王子さまが求婚する話など。

『きっちり・しとーるさん』おのりえん

しとーるさんは、きっちりしとーる。家でも仕事場の図書館でも、いつもテキパキ時間どおり。でも、時々きっちりしすぎて、まわりの人からこわがられてしまうことも…。そんなある雪の夜、しとーるさんは、ノミだらけのよごれた子ねこと出会い…。

『小学生まじょとまほうのくつ』中島和子

リリコはまじょの血をうけつぐ小学生の女の子。遠足の日、リリコはまほうのくつをはいて出かけました。ところが、ケイくんが行方不明に。まほうのくつは、ケイくんを探そうと走り出したのです。

『月あかり洋裁店』ひろいれいこ

「月あかり洋裁店」をひらいた月村あかりさん。あかりさんがはりきるほど、なぜかお客さんは来なくなりました。ある夜月うさぎがきて…。

『ねこの商売』林原玉枝

おまんじゅう屋の幸福堂はお客が少なくなって困っていました。ある日店の前に「猫の手お貸しします。まねきねこ派遣協会」という張り紙があり電話をすると…。

『ねこの町の本屋さん ゆうやけ図書館のなぞ』小手鞠るい

本が大好きなクララさんは、ねこの町に子どものための本屋さんをオープンしたばかり。ある日、犬の村の“ゆうやけ図書館”で子どもたちが本に夢中になっているといううわさを聞いて、ようすを見にいってみることに―。

『ぼうけんはバスにのって』いとうみく

こうそくバスで、めざすはばーちゃんち!…ところが、小学2年生のタクをまっていたのは、かずかずのしれんとトラブルだった!

『まよなかのおならたいかい』中村翔子

「さいきんどうぶつたちはねてばかりいるな」
しんぱいになったしいくがかりのげんさんは、よなかじゅうどうぶつたちをみはってみることにしました。すると、ひろばにたくさんのどうぶつたちがあつまって…。なんと、どうぶつたちがおならたいかいをひらいておおさわぎ。いちばんおおきなおならでゆうしょうするどうぶつは?

『モンスター・ホテルでハロウィン』柏葉幸子

きょうはハロウィン。町は、モンスターに仮装した人間でいっぱいです。魔女やミイラ男たちが町を歩いていると、人間の男の子にモンスターの仮装がじょうずとほめられて、いっしょにお菓子をもらいに行くことに!?

『ゆうえんちで大パニック!?』森のくじら

ちょっと変わった力を持つのんのん家族。今日は遊園地に遊びに来ました。大空サイクル、カップケーキ、ゴーカート…いろんなアトラクションを満喫して、次はいよいよ一番人気のアドベンチャーコースター! 「しゅっぱーつ! 」と思ったら、のんのんたちの席だけ、レールを外れて走り出しました。のんのんたちは、いったいどこへ…! ?

中学年

『あさって町のフミオくん』昼田弥子

小学3年生のフミオくんが住む「あさって町」は、どこかへん。角をまがると、そこにはもうへんてこが待ちかまえていたりする。気をつけなくちゃ…おや、あれは何?シマウマの子どもとまちがわれたり…がいこつのおじさんとプールにいったり…運動ぐつがしゃべったり…お茶目なタコが耳にできたり…これってよくあるふつうの日だよね!? あさって町でまきおこる、へんてこな日常のおはなし4話収録。

『アチチの小鬼』岡田淳

ぼくは小学3年生。ぼくのおじいちゃんは最高。おじいちゃんはかっこよくて、おもしろい話をたくさんしてくれる!  どれを聞いても、うなる話ばかりだ。産経児童出版文化賞フジテレビ賞受賞の『願いのかなうまがり角』とおなじおじいちゃんと孫がおくる関西弁のユーモアあふれる連作短編。

『お願い!フェアリー 不思議の国のハロウィンナイト』みずのまい

もうすぐハロウィン。町でハロウィン祭があるんだって!わたし、水野いるかはなんの仮装をするか、まだ決めてないけど、片想いの相手・柳田とペアみたいに見える仮装がいいなあ!…なんて、これは片想い少女の単なる「お・ね・が・い」。そして、いよいよハロウィン当日。ちょっぴりミステリアスな事件もおこって、わたしの恋のゆくえはどうなるの―!? ちょっぴりミステリーなハロウィンの夜のお話。

『オバケが見える転校生!』富安陽子

親友がひっこして心にぽっかりあながあいた真先に、なぞの黒いかげがまとわりつくようになった。そして、むかえた四年生の新学期―、真先のクラスに、転校生の鬼灯京十郎がやってきた。なんと、鬼灯家は代だいオバケが見える一族だといい…!?

『おなべの妖精一家2 ワロンカフェ、本日開店です!』福田隆浩

シングルマザーで料理研究家のママと小4のはるかは、オバケ屋敷とうわさの古い洋館に越してきた。そこにいたのはオバケではなく、鍋にやどる妖精の一族、ワロンの一家! ワロンのおいしい魔法のお料理は、人間たちの心をみるみるステキに変えていく…。はるかのアイデアでテラスでカフェを開店することになり、はるかは魔法のレシピを探しにワロンの国へ!

『教室に幽霊がいる!?』藤重ヒカル

教育実習に来ている先生がコンピューター室で泣いていた。秀太たちが先生のパソコンにいたずらをしたせいに違いない。放課後、秀太たちはあやまりに行くが、先生はいない。だが、壁の前に先生によく似た女の先生が現れた!?

『強欲のとびら』日本児童文学者協会

今宵のとびらをあけて、語られるのは、金、物、食、名声…あらゆる欲にまつわる話。さて、欲張り者の末路はいかに?そして…、欲張り者にまぎれ、恐怖の影も、また一歩…。読書の時間にぴったりの選りすぐりのホラー短編&ショートショート集。

『しろくまジローは すもうとり』ななもりさちこ

動物園のしろくま、ジローが、小太郎さんにもらったまきずしを頭にのせるとあらふしぎ、すもうとりに変身!やさしいおやかたやライバル部屋のこわいおやかたとの出会い、そしてあこがれの横綱との対戦…見た目はりっぱなすもうとり、でもなかみはかわいいジローがだいかつやくする、楽しいお話です。

『大好き!おじさん文庫』深山さくら

山あいの小さな小学校に、差し出し人の名前のない手紙がとどいたのは、サクラの花がちらほらとさきだした一九七四年四月。「毎月、本代を送ります。」子どもたちは、月に一回本代を送ってくれる「おじさん」へ、ありがとうを伝えるために、想像した「おじさん」の似顔絵をかきはじめます。

『天からの神火』久保田香里

郡の大領の子、柚麻呂は、郷の少年早矢太の弓のうでまえにあこがれ親しくなる。しかし、多賀城へ向かう兵士が通ったことをきっかけに、ふたりの立場の違いを思い知らされる。
なにをやっても不器用で、すぐにあきらめてしまう柚麻呂が、へだてを乗りこえるために踏みだす一歩は――

『ぼくのジユウな字』春間美幸

むずかしい漢字だらけの「鷹野龍彦」っていう名前を書くのがめんどうで、テストの名前のらんに「タコ」って書いたら、お母さんはかんかん。無理やり行かされた書道教室にいたのは、大きな筆を背おったおばあさんだった。教室でもいいかげんに字を書くぼくの右手に、ミチコ先生が大きな筆で「字由」って書くと、あれあれ、メモにも黒板にも、ぼくが書いたおぼえのない字があらわれるようになって…。字を書くのも読むのもきらいな人むけのお話。

『マオのうれしい日』あんずゆき

このお話は、実在するチワワのマオをモデルに描かれています。実際のマオも好奇心旺盛で、とてもがんばり屋です。笑っているような表情のマオ。歩くことが楽しい! 生きているのがうれしい! と、全身で表現しているのかも知れません。マオは小さいけれど、周囲の人たちの心を励ます大きな存在。明るく元気に生きることの大切さを教えてくれます。

『魔法のハロウィンパイ (パンダのポンポン)』野中柊

パンダのポンポンは天才コックさん。レストラン「きら星亭」には街中の動物たちが集まってきます。ハロウィンの仮装パーティには、あれ?いつのまにか知らないだれかが混ざってるみたい? 大事なカップケーキをこっそり食べたのはだれ? 雪がつもった日は、みんなで協力して雪像づくり。その後で食べたアツアツのごちそうは? 個性ゆたかな仲間がいてうれしい、幸福感いっぱいの話3つおさめたシリーズ、ついに第10弾!

『魔法のフラワーショップ(3) 幸せを呼ぶ夢の花』ジーナ・マイヤー

9歳の女の子、ヴァイオレットは、アビゲイルおばさんのフラワーショップでお手伝いをしています。このお店には、まるで人間の言葉がわかっているかのようなオス猫のネルソンやセキセイインコのレディ・マドンナもいて、いつもにぎやかです。ある日、児童相談所のビートルさんがやってきて、ヴァイオレットを、ほかの家の養子にすると言いだしたのです。ヴァイオレットは花の魔法で、ビートルさんがかくしていることをつきとめようとしますが…。

『リジーの結婚 プライドと偏見』ジェイン・オースティン

リジーは5人姉妹の次女。結婚しろとママにうるさくいわれていますが、お相手はまだあらわれません。ある日、舞踏会で大金持ちの青年ダーシーと出会います。リジーは彼を気に入りますが、ある行きちがいから、一転して大キライに。ダーシーはリジーに恋したというのに…。さらに美青年兵士ウィッカムや、いとこのコリンズ神父も登場し、リジーの結婚は思わぬ方向へ。イギリスでいちばん愛されている恋愛小説!

『リスのたんじょうび』トーン・テレヘン

ぼくの「たのしい」ときみの「たのしい」がいっしょだと、もっといい。『ハリネズミの願い』の著者がおくる、ともだちとすごす豊かな時間に満ちた9つのちいさな物語。

高学年・YA

『いいたいことがあります!』魚住直子

小学6年生の陽菜子は、お母さんから家事も勉強もちゃんとするようにいわれている。洗濯物をたたみ、食器は洗い、料理のお手伝いもする。でも、お兄ちゃんはいそがしいから、家事はしなくていいらしい。納得できない気持ちをかかえるある日、陽菜子はふしぎな女の子と出会い、手帳をひろう。いろいろいいたいことがある、女の子のための物語。

『エヴリデイ』デイヴィッド・レヴィサン

目覚めたら、すぐに「自分がだれか」を把握しなければならない。なぜなら、Aは毎朝、違う人物のからだの中で目覚めるから。共通点は、からだを借りる相手はかならず16才だということ。16才なら、男でも女でもあり得る。住んでいる場所がメリーランド州の一定範囲内であること。からだを借りるのは、一日だけであること。そして、二度と同じ人物にはならないこと。肉体も名前も持たない彼/彼女は、自分のことを「A」とだけ、呼んでいる。

『お江戸怪談時間旅行』楠木誠一郎

江戸時代にタイムスリップしてしまった陽奈と翔。でも何か様子が変! ふらふらと歩きながら2人に近づいてくるのは……ゾンビの集団!?
いつもの帰り道、いつもと同じ景色……だったはずなのに。小学6年生の等々力陽奈と朝比奈翔が見たのは――歩く死体!? 21世紀からもちこまれた新薬が江戸の街をパニックにおとしいれる! 陽奈と翔は、無事に元の世界にもどれるのか!?

『給食アンサンブル』如月かずさ

転校先の学校に馴染むのを拒む美貴、子どもっぽいのがコンプレックスの桃、親友の姉に恋をする満、悩める人気者の雅人、孤独な優等生の清野、姉御肌で給食が大好きな梢。
六人の中学生たちの揺れる心が、給食をきっかけに変わっていく。やさしく胸に響くアンサンブルストーリー。

『ビター・ステップ』高田由紀子

あれ?本当におばあちゃんのせい? わたしはいつだって、だれにだって、いいたいこといえてない気がする。でも、そのほうが平和だし。…平和?最近、わたしの心の中、ちっとも平和じゃないじゃん。ぶつかりあい、変わっていく。少しのほろにがさを残しながら、明日へふみだす家族のものがたり。

『107小節目から』大島恵真

泳いでいるとき、由羽来の頭の中には、音楽が流れている。それは、泳いでいる苦しさを忘れるため。そして、本当は音楽をやりたい自分を消してしまうため―。
世界に一着しかない服を作る夢に破れて暴力を振るうようになった父と、家族への気持ちを言葉にしようとしない母のいる家で、由羽来も家族をあきらめている。父に命じられるままスイミングクラブで泳ぐ由羽来の心に、ドボルザークの交響曲「新世界より」が響くとき、彼女の世界は変わるのだろうか―。

『冒険は月曜の朝』荒木せいお

音楽会の振替で学校がお休みの月曜。風花はクラスメイトの賛晴と小淵沢行きの列車に乗っていた。大恩人のおばさんがピンチなので、行って元気づけたいのだ。「鉄道博士」の賛晴は強引についてきた。「平日に男子と二人で出かけるなんて、はっきり言って不良だ」そう考えた風花は、兄妹のふりをしようと賛晴に提案する――。

『ぼくらの一歩 30人31脚』いとうみく

「50メートル向こうで、ぜってー笑おう」
異なる思いを抱えて、それでも一緒に、前を向く。目指すのは、8秒台。一度も出したことのない、とんでもないタイム。いとうみくが描く、爽やかな青春ストーリー!

『もう逃げない!』朝比奈蓉子

日々、下痢(過敏性腸症候群)に悩まされる気弱な修一。引き取り手のいない犬のマックを自分の家で飼いたい―その思いを、話すのが苦手だったお父さんにぶつける。

『流星と稲妻』落合由佳

熊のような巨体の阿久津善太は、授業で、もう一人の剣道経験者、蓮見宝と模範試合をすることになるが、小柄でおどおどしている宝に、あざやかに「抜き胴」を決められてしまった。クラスの中では「根性なしとビビり」と、からかわれている善太と宝は、剣を交えるうちに互いをかけがえのないライバルとして意識するようになっていく。